北海道大学 工学院 受けてみた
今年(2019年)、北海道大学の工学院の大学院入学試験を受けてきました!
実際の試験問題から試験の注意点、面接までいろいろ書いたので、是非参考にしてみてください~
DAY1 筆記
ざっくり問われたことを書いていきたいと思います
午前中
材料力学
問1
(1)T字型の断面二次モーメント
Tの横線を軸としたときの軸まわりの断面二次モーメント
長方形に分けて、平行軸の定理を使いまくるやつですね
(2)T字型の中心軸
いわゆる、T字型の図心を求める問題ですね
ご存知の通り、断面一次モーメントを用います
基本事項ですが、基本すぎて意外と注意です
(3)固定端の反モーメント
断面が上のT字型で、固定端ーローラー端のはりに等分布荷重がかかっています
そのはりの固定端の反モーメントを求めよという問題です
ローラー端+等分布荷重の組み合わせは意外と珍しいのではないでしょうか
ちなみに勉強不足な僕は初見でした(笑)
(4)端点でのたわみ
境界条件を持ちいてカスチリアーノですかね
問2
棒AB、CDは弾性棒で棒BCだけ剛体棒で、それぞれ滑節で結ばれています
そして棒BCの左端からに荷重Pがかかっている問題です
(1)反力Mを求めよ
変数が点B、Cでの反力と反力Mの3つ出てくるので、つり合いとモーメントだけでは求まらず、点B、Cでの変位が等しいことを使いましたが、果たして正解だったのか…
(2)熱応力
棒CDだけ温度Tだけ変化させた時の反力Mはどうなるかという問題だった気がします
機械力学
問3
(1)つりあいの位置
(2)プーリーの角加速度
(3)質点の運動方程式
(4)質点の固有角振動数
(5)プーリー2つ繋げたときの運動方程式
(6)その時の質点の固有角振動数
どうなんでしょう、正解していて欲しいです(笑)
制御工学
問4
(1)極と安定性と挙動
(2)出力が単位ステップ応答のときのy(t)
えー、これ以降状態方程式などいっぱい出てきましたが、まったく覚えていません(笑)
僕は制御工学を大学で2年前くらいに一回授業があったくらいで、他の受ける大学院入試では範囲外なので、コスパ悪すぎて勉強せずに臨みました(笑)
午後
流体力学
問1
(1)キャップでの圧力
(2)キャップ閉じて中心軸で一定の角速度ωで回した時の水面の形状が放物面になることを示せ、また圧力勾配の式を導け
難しそうに見えて、有名問題ですよね
圧力勾配は、微小部分を考えて、遠心力と圧力とのつり合いから求めました
(3)キャップ開けたときのペットボトルにかかる力F
運動量保存則たてるだけですよね
(4)水面低下速度
流量一定ぐらいから解きました
(5)uをUで表せ
あと1、2問あったはずですがあんまり覚えていません
問2
境界層方程式の問題
見た瞬間、無次元化の問題とおもいましたが、誘導に従って、数式や実数を入れていくだけの問題です
基本的に全て与えられるので、ちゃんと誘導に乗れれば特に境界層がわかってなくても解けるので難しくありませんが、
偏微分をうまく使いこなせないと先に進めなく、ηやξ、√が絡んできて分かりづらいので、その意味では難しかったでしょう
唯一レイノルズ数は覚えていないと解けなかったので、レイノルズ数くらいは覚えておいた方がいいですね
熱力学
問3
ブレイトンサイクル
(1)燃焼器、冷却器、タービン、コンプレッサーがどの工程で使われているか書く
ブレイトンサイクルを理解していれば超簡単ですね
(2)定圧比熱Cpを求めよ
気体定数R、比熱比κが与えられているので、代入するだけです
しかしこのCpをこれから使いまくるので、電卓の打ちミスしてないかビビってました
ちなみにこの熱力学、電卓ないと死にます
掛け算、割り算だけなら最悪、筆算で耐えですが、普通にexpの計算があったりして、“関数”電卓でないと不可能です
普通の電卓でも死にます
僕は北大は第一志望ではなくすべり止めで、過去問も公式HPに掲載されてる2年分を見ただけで、関数電卓の重要性を知りませんでした
受験票に同封された注意事項的なのにも「関数電卓を使用することがあります」と書いており、使うかもよ〜ぐらいのニュアンスだったので別に使わんやろって思ってました
北大では常識的なことかもしれませんが、他大から受ける人は要注意です!
また関数電卓では同じボタンで2個の関数を計算できるボタンがいっぱいあるので、その使い方などマスターしておきましょう
かくいう僕は関数電卓は使わないと思っていたので使い方を微かにしか覚えていなく、その場で10とか2とかで確かめて使ってました(笑)
北大では関数電卓が支給されるのか、買わされるのか、みんな同じ関数電卓でした
休憩時間では北大関数電卓を使っているかどうかで、北大の人か他大の人か勝手に見分ける遊びをしてました
(3)を求めよ
の値 のみが与えられています
これも簡単ですが、を求める際エントロピーを使わなければいけなく、定圧変化で
はい、この計算で関数電卓がないと死ぬのです
は(3→4)が断熱変化なので、ポアソンの関係式から求まりますね (が必要なので求めときます)
は(5→1)が定圧変化なので、から逆に戻って求めましたね
(4)熱効率
これも数式だけなら簡単ですが、本問では電卓計算をしたTをすべて用いるため、その計算が間違っていないか、不安の塊でした
(5)ブレイトン再生サイクルの熱効率
これも知らなかったら意味不明すぎますが、理解していたら超簡単ですね
たしか、熱効率が38%ぐらいから65%ぐらいに上がって、それに少し感動してました
毎回数字で出すのだるって思ってましたが、具体性って大事ですね!
問4
これはひたすら穴埋め問題です
記号入れるコーナーと用語を入れるコーナーと数式入れるコーナーがあります
誘導がすごいので、さほど難しとは思わなかったですが、エクセルギーって皆んなわかるようでわからない分野だと思うので(僕だけですかねえ(笑))、避けていたら難しかったと思います
エクセルギー出たのは意外でしたね(笑)
DAY2 面接
1日目の最初に配られた紙に受験番号と面接時間が書かれており、その時に初めて知ります
面接時間が1人5分であることもその時知りました
また分野ごとの志望者数も書かれており(どの分野も20〜30名、全体で101名) おおよその倍率を知ることができます(毎年の合格者数を知らないので僕は知ることができていません(笑))
9時から11時半までの間で、僕は11時5分でした
時間にルーズな僕は、10時55分に北大の門をくぐり、11時5分ぴったしに会場に着きました(北大広すぎ(笑))
ちなみに、自分の時間の20分前に集合しなければいけません
皆さん、集合時間は守りましょう
汗だくのまま、一瞬で呼ばれ、頭で復習する間もなく面接が始まりました
まーある意味色々考えずに緊張せず臨めたんですが
面接官(たぶん各研究室の教授様)はコの字テーブルに7名ほどいて、正面の教授から質問を受けました
全質問は以下の通りです
①北大の志望理由
②入学後行いたい研究
③大学院の後の進路
④第2希望の研究室の志望理由
⑤他の大学を受験するか
⑥筆記試験の出来について
院試の面接で有名な、現在行なっている研究の説明、は用意しといたのに聞かれませんでした(泣)
院進後の進路については、修士で就職します!って答えたら、どんな分野か、どんな企業か、少し話を広げられました
第2希望の研究室について聞かれたのは意外で、当日の朝に一応見とくか!ってHPを覗いといたのが功を奏しました
他の大学を受験するか聞かれ、自分の大学の院試を受けます、って答えたら、両方受かった場合どちらに進むかを聞かれました
また、前日の筆記試験の出来も聞かれ、自分の大学で受けてた科目との相違を聞かれました
制御工学わからんかった!って答えました(笑)
基本的なことしか聞かれなかったですが、全体的な印象として、
・受身ではなく能動的に自分の意志があるか
・理由に論理性があるか
が重要だと感じました(まあ面接なら当たり前ですが)
やはり研究を共に少なくとも2年間していく仲になるので、受身でいやいや研究されても困りますし、ちゃんとした志望理由があれば自ずとそこに論理性はあります
面接は初めてで、個人的には色々やらかしましたが、北大の志望理由と今してる研究をまとめとけば、あとはハキハキとシセイヨク、オオキナコエで受け答えできれば良いと思います!
合否の発表が9/2と謎に遅いので、それまで気長に待ちたいと思います