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スノーボールアース 全球凍結 かつて赤道まで凍り付いた?! 

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「かつて、地球は完全に氷でおおわれていた」

緑に満ち溢れ、水の惑星と言われているこの地球が、かつてそんな姿をしていたなんて

信じられるでしょうか。

 

しかも、一度ではありません。約23億年前、7億年前、6億年前の三度も地球は氷でおおわれていたのです。

 

気温がー40度ほどに下がり、植物も存在しない地球に、一体生物はどのように生きのびたのでしょうか。一体何が原因で地球は氷の世界に変貌してしまったのでしょうか。

 

 

スノーボールが存在した証拠

地球が完全に氷でおおわれている状態を「スノーボールアース」、「全球凍結」などと呼びます。

まず、その証拠を見ていきましょう。

主な証拠は3つです。

 

光合成の停止

炭素同位体分析によると、世界中の光合成がスノーボールであったと思われる期間、停止していました。

 

世界中の光合成が停止するには地球のどこにも太陽光が届かない必要がありますが、何百万年から何千万年もの長い間、太陽光が遮断されるのは、地球が全面的に凍り付いていたとしか考えられません。

 

 

②ドロップストーンが世界中から発見された

 

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上の写真は「ドロップストーン」を撮ったもので、周囲とは明らかに異質な岩石が、地層に取り込まれていることを指します。

 

ドロップストーンは、陸地をゆっくり移動する氷河に取り込まれた岩石が海へと渡り、その氷河が溶けることで、海岸からはなれた海に岩石が落ちて海底に着地し、地層となったものです。

 

そんなドロップストーンが世界中の各地に発見されたのです。

 

ということは、世界中の各地に氷河が存在していたーつまり地球が凍り付いていた、ということです。

 

その証拠として、カリフォニア工科大学教授のジョセフ・カーシュビング博士らによってドロップストーンを調査したところ、そのドロップストーンは赤道に近い低緯度でつくられたことがわかったのです。赤道まで氷河が存在していたことを示しています。

 

③縞状鉄鉱床の形成時期

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「縞状鉄鉱床」というのは、文字通り縞模様の鉄鉱床のことです。

鉄鉱床を構成しているのは、海底にある「熱水噴出孔」とよばれる高温の水の湧き出し口から、水とともに噴出している、鉄などの金属元素です。

 

そして鉄などが酸素と反応し、酸化鉄となり沈殿し、鉄鉱床となります。

 

シアノバクテリア光合成を開始した約27億年前に、大量の酸素がつくられ始めました。そして、およそ19億年前までシアノバクテリア光合成を終了するまで、鉄鉱床はつくり続けられました。

 

したがって、19億年前の鉄鉱床が最後につくられた鉄鉱床であるはずですが、なんと7億年前の鉄鉱床も発見されたのです。

 

これは、スノーボールアースとなり氷でおおわれた海中の酸素濃度が著しく低下してから、スノーボールアースが終わり氷が溶けて太陽光が海中に差し込み、爆発的な光合成が行われることで鉄鉱床が再度つくられ始めたことを示しているに他なりません。

 

それ以外、酸素濃度が一気に上昇するイベントが起こることは考えづらいからです。

 

どうしてスノーボールアースが起こったのか

いくら証拠があるからと言って、地球がすべて凍り付いてしまうなんていう途方もないことが本当に起こるのでしょうか。

 

様々な仮説がありますが、共通していることがあります。

それは、「温室効果ガスの減少」です。

 

温室効果ガスとは、具体的には二酸化炭素やメタンガスなどのことを指します。

今、二酸化炭素の大量排出が問題となっていますよね。それは、温室効果ガスである二酸化炭素が地球の温度を上昇させるからです。

 

逆に言えば、マイナス何百度の宇宙に浮かぶ地球を平均気温15度程まで上昇させてくれているのは、温室効果ガスのおかげなのです。

 

温室効果ガスが減った原因は?

では、温室効果ガスが減った原因の、有力かつ面白い仮説を紹介しましょう。

 

地球が二度目に凍りついた、スターチアン氷河時代(約7億年前)では、9億年前に形成された超大陸ロディニア」の「分裂」が二酸化炭素の減少に大きく関わったというのです。

 

大陸が分裂したからと言って、どうして地球が凍りつくのでしょうか?

 

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4つの世界地図の一番上、a)900 Maを見てください。そこに描かれている大陸が「ロディニア大陸」です。「ゴンドワナ大陸」の一つ前の超大陸と言われています。

 

このロディニア大陸が分裂することで、分裂した小さな大陸の間に海ができました。すると、かつてロディニアの内陸にあった乾燥した地域にも雨が降るようになり、雨は岩石を溶かしました。岩石にはカルシウムなどの金属元素が含まれており、それらは海に行きつき、二酸化炭素と反応して「炭酸塩」となり海底に堆積しました。こうして、大気中の二酸化炭素が激減し、地球全体が凍結するほどの寒冷化が始まったのです。

 

また、陸は海より熱の反射率が高いですが、当時ロディニア大陸は太陽熱が多く集まる赤道に多く分布したために太陽熱を多く反射してしまい、寒冷化の原因となったとも言われています。

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そして、いったん凍りはじめると、さらに太陽光を反射してしまい、地球の寒冷化が進みます。このようにして、スノーボールアースは出来上がったのです。

 

どのようにして氷が溶けたのか?

厚さ1000メートルにも及んだと言われる氷の層がどのようにして溶けたのでしょうか。

 

それは、「火山活動」です。

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どれだけ地球が凍りついても、地球の内部は灼熱の世界であることを忘れてはいけません。火山活動はずっと続いていたのです。

 

火山活動によって、少しずつ二酸化炭素が大気に放出されていきます。

 

温室効果ガスである二酸化炭素は温暖化を進め、氷を溶かします。

 

氷が溶けはじめると、氷より太陽光の反射率が高い地表があらわれ、さらに温暖化が進みます。

 

このようにしてスノーボールは終わったのです。

 

三度起こったスノーボールアースが終わった原因はどれも火山活動だと言われています。

 

 

どのようにして生物は生きのびた?

一体、我々の祖先は、スノーボールアースという過酷な環境を生きのびたのでしょうか。

 

これは、スノーボールアースの中で最大の謎でした。

 

実は、シアノバクテリアなどの微生物や鉱物が集まって「クリオコナイト」という粒子状の形態になることで、氷の補油面に存続していた、という仮説があります。

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 クリオコナイトというのは、シアノバクテリアをはじめとしたさまざまな微生物と鉱物が密集してできた粒子です。およそ深さ40mmほどの穴を形成します。

 

クリオコナイトは黒色をしているため太陽光の熱を吸収しやすく、内部には水がたまるため、水が凍りつかない限り、温度は0度近くに保たれます。

 

クリオコナイトにはシアノバクテリアの他にも、「クマムシ」や「緑藻類」などのさまざまな微生物が住んでおり、シアノバクテリア光合成によって生じる有機物やほかの微生物の死骸をエサに、穴の中に生き続けることができます。

 

このようにして、我々の祖先は、過酷な環境を生き抜いたと考えられています。

 

しかし、現在はこのクリオコナイトが太陽光を吸収しすぎてグリーンランドの氷床を溶かしている、と問題にもなっているのです。

 

将来またスノーボールアースが起こる可能性はあるのか?

スノーボールアースが起きた年代と比べ、現在は太陽光のエネルギーは約6%ほど上昇しています。なので将来地球が凍りつく可能性は低くなっています。

 

しかし、核戦争などの予期せぬ環境の変化が起きた場合、再びスノーボールアースが起こるとも言われています。

 

一度スノーボールアースが起こると、その反動で二酸化炭素が一気に放出されることから、気温は60度ほどまで上昇すると考えられています。人間はとても住めませんね。

人類は、急な環境の変動を起こさないように注意したいですね。